2015年9月7日月曜日

街の先端に行く



写真を撮りはじめるきっかけになったのは小学5年生の時の遠足用で渡された使い捨てカメラで

写したい友達もいなかったから
空とか鳩とかを撮って

近所の相鉄ローゼンの向かいにあるカメラ屋さんで写真を現像してもらって

一週間後わくわくして受け取って
ピンぼけと暗すぎたりで
ショックうけて

おおきな何かに裏切られた気持ちになって
わくわくしてた自分が一気に恥ずかしくなって
こっそり三角公園のゴミ箱に何枚か捨てたりしてた

三角公園の前を通るたびにごめんなさいって思ってた

写真のなかの鳩と空を殺して
隠した感覚だった

おこづかいでもう一回使い捨てカメラを買って
今度は大事に27枚撮った(と思う)


27枚のうち20枚以上は
歩行者用の信号機の中にいるおじさんだったと思う

つるんとしたガラスに閉じ込められたおじさんは
誰もみてない時でも正しく光っていたのかどうか
当時の私には分からなかった


赤信号のおじさんだけが私を止めてくれて「学校行かなくていいよ」って言ってくれてた  私の味方だった

青信号は私を正しく学校へ行かせようとしていたから嫌いだった


最近の信号機はLEDになって
ガラスで覆われたつるんとした信号機じゃなくなった

おじさんもどこか行ってしまって
点々がおじさんの形に光るようになった

雨の日の夜、誰もいなくなった交差点で
信号機の中のおじさんはするりと抜け出して
水たまりの中にぬるりと逃げて行って

だれも居なくなった信号機を見てしまった歩行者は
信号機の中に閉じ込められてしまうから
雨の日の夜は外に出てはいけない
ってことを考えてた

おやすみおじさん







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